───渡辺先生、本日は貴重なお時間いただきましてありがとうございます。ユーザーの先生にZoooUの活用方法をインタビューする第1回目の企画です。ご協力本当にありがとうございます。実は渡辺先生にお願いした理由はZoooU月間利用時間が全ユーザーTOPだからです!いつもご活用ありがとうございます!渡辺:あっそうなんですね。それは嬉しいです。本日は宜しくお願い致します。───まずは自己紹介をお願いします。渡辺:渡辺伸税理士事務所の渡辺です。私の父親が代表を務める税理士事務所で、東京の飯田橋に事務所を構えており、freee特化でスタッフ数は7名の小規模な事務所です。父親は60歳前で、もう1人の税理士と共に運営しています。スタッフは30代から40代が中心で、自分だけが20代で、あとスタッフは全員フルリモートでやっています。───ありがとうございます。全国的にもリモートワークの事務所が増えてきているかと思いますが、渡辺先生の事務所ではZoooUをどのように活用していらっしゃいますか?フルリモートで何故うまくいっているのか?何を工夫しているのか?などを教えていただけますと嬉しいです。渡辺:ありがとうございます。リモートワークなので、コミュニケーションのところは特に工夫しています。ZoooUを活用するとそのコミュニケーションまで含めて税理士業務の管理ができるので非常にありがたいと思っておりまして、何というかもうZoooUありきで事務所を作っていくという構想で進めているのが上手くいっている一つの要因かと思っています。コミュニケーションの取り方についてはどうしても文章だけでは伝わりにくいみたいなところもありますが、そこを細かい点まで設計し、認識の齟齬が出ないレベルまで落とし込んでいるのが生きているかと思います。ZoooUは税務業務のタスクが標準で搭載されていますが、カスタマイズもできますので、そこを自分たちの事務所にあわせてリモートワーク型に落とし込んで工夫をしています。───ということはかなりカスタマイズされてらっしゃるのでしょうか??渡辺:そうですね。これからもう少し改善したいとは考えているのですが、ZoooUを使い始めて2年目なので今はブラッシュアップの期間にしたいなと。決算申告や年末調整などの大きな税務業務に関しては完全にやりたいことが出来ています。特にfreeeに特化していることもあるので、freeeとも連動させながら、工程内容に関してはかなり作りこめたかなと思ってますね。───実際の画面を共有いただくことは可能でしょうか? 渡辺:はい。こちらがうちの事務所の法定調書の税務イベント画面です。デフォルトの税務イベントの工程でもそのまま使えるなって思っていたのですが、工程カスタマイズの機能が途中でアップデートされたので、リモートワーク中のスタッフがよりコミュニケーションが少なくても自走できるようにガッツリ作りこみをしました。例えば各工程の名称の中に番号や期日、何をやるかといったことや誰が担当しているのか、という点まで明記をして一つ一つ作っております。チェックが入っていなくて期日が過ぎていると「やばいやばい」なんて思いながら、自分の作業が遅れていればこの画面を見て焦ったりとか、見える化できているのは1つポイントなのかと思っています。適当に一つ開けてみると、中身も工夫しており「freeeを使う場合だったらこういうことをやってください、使わない場合だったらこう」といった具合にチェックを入れたら次のステップに行けるように記載を入れています。こうすることでやらないといけないことがはっきりするし、視覚的にどこまで進んでいるのか、他の担当者の進捗等も見えるので、自分は遅れている。ちょっと巻き返そう、といった感じで活用しています。───渡辺先生は他の工程もこのようにチェックリストを細かく作っているのでしょうか?渡辺:そうですね、例えば決算申告ですと、弊社は担当者のサポートでアシスタントがおりますので、この画面ですとアシスタントがまず1番最初にfreeeを確認して、a,b,c,dをコメント欄に入れます。そうすると担当者が後で次の工程に進もうとしたときにここをパッと見て「あれ、このクライアント、こんなに利益出てたかな」とか思えばfreeeに入って確認できますし大体こんな感じだと思えば「この金額感で必要であれば対策していかなきゃいけないよね」とかそういったことを細かく作っていってるような感じになりますね。流れとしてはこれは11月決算のクライアントなんですけど、10月の終わりから11月の頭にかけて、まずアシスタントが各クライアントのfreeeに入って利益感とかを確認する、という流れにしています。これが確認できたら次は決算申告用の案内のひな型を作っているので、お知らせ機能で一斉に皆さんに送信します。これは単純に送信するだけなのでチェックリストとかはありません。3番目以降はアシスタントから担当者にやりとりが代わるので、アシスタントが入れてくれた1番の内容を見ながらa,b,c,dに当てはまるものはないかを検討していくという流れにしています。検討結果が4番5番以降でクライアントとのやりとりにつながり「月末までにこんなことできそうだね」っていうのを対策したりするというのがこの決算月と記載があるところですね。───ここまで細かいと自分が何をすべきかというのがすごくわかりやすそうですね!渡辺:そうですね、もちろんここにも書ききれないやるべきことってあるとは思いますが、例えば「目安として納付税額がこのぐらいだったらもう案内しとかなきゃいけないよね」とか「こう基準があった方が動きやすいよね」というところにも寄与しているというか助けになっているかなという気はしますね。───おっしゃる通りですね!ぜひ続きも見せていただきたいです!渡辺:4番目が3番目のa,b,c,dを踏まえて「どんなことを伝えなきゃいけないの」「どんなことを確認しなきゃいけないの」っていうのと、3番で確認したものを案内するとか、対策を考えて伝えていくとかっていうのが4番になっています。5番目は「月末までに対応があれば実施していきましょうね」っていうことでここで初めてクライアントとのやり取りが出てくる感じですね。───他にも工夫していることがあれば教えてください!渡辺:他には税務イベントが終わったら終わったきりではなくて、15番のように「中間申告があるかどうかを確認してあれば税務イベントをちゃんと作っておこう!」と次のアクションに繋がるように設計しているのも工夫ポインかと思います。「やった!終わった!」とここで終わってしまっては 半年後に「何で案内してくれなかったの!?」って話になったりとかするので「ちゃんとそこも突き詰めてやりましょうね!ちゃんと次に繋がる形の税務イベントにしましょうね!」というのは意識していますね。進捗管理をする時もクライアントさんの都合とかもあったりするので、なかなか進まない場合もありますがその時も原因を特定しやすいですね。「じゃあこういう風に声がけしなきゃいけないよね」とか逆にこちら側で作業が止まっている場合は「優先順位を決めてきちんとやらなきゃいけないよね」とか、ピンポイントでどこに問題があるかっていうのが分かりやすくなったというのも良かったかなと思っています。 ───工程カスタマイズやチェックリストの更新等は渡辺先生がお一人で対応されたのでしょうか?渡辺:メインの骨格になる部分は全部僕がやりました。ただ1回作って使って「まぁうまくいったよね」というのでは物足りないので、1回使った、2回使った後に振り返りも行うようにしています。その時に「こういう風な記載をしといてもらえればもっと動きやすかった」みたいなのを吸い上げて、また税務イベントを更新して、次回以降もっと使いやすくする、みたいな感じで、最初は自分で骨格を作ってみんなでブラッシュアップしていくみたいな感じですね。 ───やりっぱなしではなくてPDCAをしっかり回しているのすごいですね!ここまで業務が細かく可視化されて進捗が分かる状態で仕事ができるのって中途入社の方など結構驚かれてるのではないでしょうか?実際どんな反応をされるんですか?渡辺:うちの事務所が3社目のスタッフがいるのですが「きちっとこうやるというのが見える化されていて今までの事務所の中で精度が一番高かったです」という風には言っていただいてますね。───そうですよね!属人化になりがちなブラックボックスの中の仕事をここまで可視化ってすごいですね!渡辺:管理する側としても(僕自身はそんなに管理してるつもりはないのですが)、原因となる部分が見つけやすいこと、とか、やるべきことがハッキリしていれば動きやすいとか、コミュニケーションをとる回数を減らすことにもつながっていると思うので、最初頑張ればあとは楽になるよねって発想ですね。───フルリモート事務所の場合、テキストコミュニケーションがメインで分からないことなどあればどんどん連絡がくるかと思うのですが、確かにここまで業務工程を分かりやすく可視化していれば、スタッフの進捗管理はしなくてもご自身で進められるでしょうし、コミュニケーション量はだいぶ抑えられそうですね。渡辺:税務の難しい話題とかは質問が飛び交ったりしますが「これって何をやらなきゃいけないんでしたっけ?」とかタスク管理みたいなのはだいぶ少なくなったんじゃないかなと思いますね。一応進捗確認はしてるのはしてます。ただその進捗確認頻度はちょっとそろそろ期日近づいてきたなみたいなときにどんなもんかなって税務イベントを見に行ったり、万が一があった時に自分がフォローに入るための進捗確認であって、スタッフだけでちゃんと1から10まで終わらせられるよってところに関してはほぼほぼ見てないですね。───渡辺先生が逐一確認しなくても回ってる状況になってるんですね。渡辺:そうですね。勿論、スタッフの方が優秀な方が多いからってこともあるかと思います。以前はスプレッドシートを使っていましたが、画面のデザインや作りもいいですし、ZoooUに置き換わってからさらに業務効率は改善できてきたかなとは感じてますね。───導入時の話もお伺いさせてください。こういった便利ツールは管理者としてはどんどん現場に入れて効率化をしていってほしいと願っているかと思うのですが、一方で新しいツールの社内定着には時間がかかったりつまづくことも多いかと思います。どういう風に社内に広めていったのでしょうか?渡辺:freeeの導入支援をやっていたこともあり、その時に感じたところなどが割と生きていると思っています。やっぱり社長や担当者が熱量を維持する、っていうことがまず一番重要かと思います。ある程度タイムスパンがあり、明日できる、今できるってわけじゃないので、時間が経つとやっぱり熱量が下がってしまう、ということはよくあると思います。大事なのはその時に「何があっても自分はZoooUを使いたいんだ」という姿勢をみせて、もうゴリゴリ引っ張っていくみたいな、そういうモチベーションや気持ち的な部分は非常に重要で、自分がそれを元々持っていたのが良かったかなと感じています。あとは社内で広めていく中で「こんな機能は追加されないのか?」みたいな話があった時は、改善点になりそうなところをピックアップして「Besoさんにちゃんと伝えたよ!そういうのもしっかりやってるからね」という話もしたりして、気持ちがこうシュンとしない方のポジショニングがとれたかなというのは非常に良かったと思ってますね。実際、Besoさんはユーザーの機能要望などは割と柔軟に聞いて開発してくれているので助かってます。───色々と貴重なお話ありがとうございます。最後のご質問で、今後どういったサポートや機能要望がありますか?渡辺:ありがとうございます。概ね満足しておりますが、例えば税務イベント完了後の非表示や顧問先の属性に応じた絞り込み機能などがあると嬉しいですね。───ご意見ありがとうございます。しっかりと開発チームにフィードバックさせていただきます。本日は貴重なお時間ありがとうございました!渡辺:こちらこそありがとうございました!プロフィール1997年生まれ。宮城県仙台市出身。学生時代、父親の独立開業にあわせて、渡辺伸税理士事務所に入所。同時期に合同会社Back to Frontを設立し、「バックオフィスをより簡単に、より自然に」をモットーに、会計・人事労務を中心としたバックオフィス業務の効率化を支援。経理システム等のクラウド化、クラウド導入に強み。freee5つ星認定アドバイザー。渡辺伸税理士事務所:https://sw-taxadviser.jimdofree.com/